小黒沢 宮澤 健太郎さん(41)
幼い頃から父が農業を営んでいたため、中学校3年生の時にはすでに将来農業をしようと決めていた健太郎さん。
高校卒業後は農業大学校に進学し、その後2年間のアメリカ研修へ―――。
22歳で地元に戻り就農すると、さっそく田んぼの手伝いが始まりました。
健太郎さんで7代目となる『受け継がれてきた田んぼ』の重みを感じたそうです。
就農から19年経った現在は『黒沢集団栽培組合』と『伊達西部維持管理組合』の組合長を務め、水沢地区の農業には欠かせない存在となりました。
今年の夏は雨が降らず水不足となり、水のやりくりに苦戦しましたが、健太郎さんの懸命な水管理(番水)と賢明な判断でこのピンチをなんとか乗り越えることがでました。
そんな健太郎さんの姿に、父、八洲男さんは「昼夜を問わず番水をして皆の稲を枯らさずに頑張ってくれた息子を誇りに思う」と話します。
農業を始めたと当初から「水見(水管理)ができたら一丁前」と祖父に言われていたと言います。
その言葉を胸に、組合の田んぼの水の管理を一任しています。
「若い頃は言われたことをやるだけで、仕事をするのに必死だった」と振り返る健太郎さん。
最近は同じ思いを持つ若手農業者とのつながりも増え、「ちゃーはん」での活動にも精力的で、地域の人向けに収穫体験などを行っています。
【ちゃーはんメンバーとの一枚】
【ちゃーはんで企画したイベントでの一枚】
若手農業者の情報交換の場として今年の7月に設立した『JA十日町青年部』の会長にも選ばれ、一緒に切磋琢磨する役員には『ちゃーはん』でも精力的に活躍する錚々たるメンバーが集まりました。
「アンケートを元にグループディスカッションをしたり、メンバーみんなの話を聞いて悩みを共有する場にしたい」
とどんな時も意欲的です。
【青年部役員の息ピッタリ】
今後の青年部の活動も目が離せません。
「収穫はもちろんですが、毎年ちがう成長や景色を見れるのが農業のいいところ。
自然の匂いや、音を感じられるのも農業をやっていなきゃ分からないことですね。
農業、やっぱり好きですね」
と嬉しそうに語る健太郎さん。
―40町歩の田んぼを見渡す健太郎さんの背中は、誇りに満ちていました。
2018.9月号掲載