今月の農業人

祖父の気骨を受け継ぎ農に生きる

田中町 瀧澤究太さん(32)

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就農前は県内でホテルマンとして接客業をしていた瀧澤究太さん。
代々続く米農家に生まれながらも、父・正伸さんからは「他人の飯を食って、成長してこい」と背中を押され、農家とは別の道に進みました。

農家ではない仕事を経験できたことで、より農業に魅力を感じ、昨年の4月に就農しました。

就農前から毎年田んぼを手伝っていた究太さんは、
「小さい頃から米を作ることが当たり前で、生活の一部だった。田んぼの景色、風の匂い、自分の中には米農家というアイデンティティがずっとあった。だから自分が今米作りをしていることは必然ですね」と話します。



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水の管理が一番大変で、秋のことを想像し稲の成長を見ながら毎日水を見に田んぼをまわっています。

亡き祖父から伝えられた「田んぼの水見ができて一人前」という言葉の重みを受け止め、
「全部自分の責任」という想いで、今年も3haの水稲を栽培しています。

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「米作りは30年やっていても、30回しか経験していないことになる。
だから、その1回1回が本当に大切なんだ、ということを先輩農家さんから教わり、そういう事を教えてくれる先輩方との関わりは大切だなぁと感じましたね」と話す究太さん。

田んぼで会う先輩農家さんたちとコミュニケーションをとりながら、自然と知識を学べることが農業の醍醐味だと教えてくれました。

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毎年の天候に合わせて栽培管理し、毎回違うものができる―。

様々な情報をデータで残している究太さんは、自分次第で結果が変わる農業にやりがいとおもしろさを感じています。

「先輩農家さんたちに辰二郎(屋号)の若が頑張っているな、と言われるよう辰二郎を受け継いだ農家として認められるよう今後もいろいろなことに挑戦していきたい」と意気込みを語る究太さん。

米農家を継ぐ者としてプレッシャーを感じながらも、亡き祖父の気骨を受け継ぎ、今日も田んぼを守っています。


                                  広報誌とかちゃん 2020.8月号掲載

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